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ロゴ画像と間違えて、コロ画像を載せてしまった・・・


by impreza_silver
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シベリア超特急

今年も残すところ数時間。
今年も色々な映画を観ましたが、
最後を飾るのが、この伝説的な映画
『シベリア超特急』です。

まさかとは思いますが、知らない人もいるかもしれないので
一応説明しておきますと、この映画は
日本の映画界で超有名なマイク水野が撮った第1回作品です。

マイク水野を知らないって?
あのアメリカンポリスマニアのマイク水野を知らないんですか?
リアルゲイのマイク水野を知らないんですか?
そうです、金曜ロードショーで
「いやぁ、映画って本当にいいもんですね。」
のセリフでおなじみだった、水野晴郎大先生です。

はぁ、年の瀬の忙しい時だってのにいったい何してるんだろう・・・

ストーリー
第2次世界大戦が始まる少し前、
ドイツ訪問を終えた山下大将が乗った豪華列車、シベリア超特急。
他の車両とは行き来が出来なくなった一等客室に乗り合わせた
山下大将を含めた10名の男女。

次々と姿を消していく乗客。
殺される車掌。
冴え渡る山下大将の推理。
そして明かされる意外な犯人。
さらに明かされる衝撃の真実。
しつこく明かされるどうでもいい真実。

・・・

・・・


・・・というお話です。

世の中には期待しすぎてつまらなかった映画というのはよくあるのですが、
この映画は前々から噂を聞いていたので微塵も期待していませんでした。
いや、本当に覚悟はしていたんですけどね。
それでも観てしまった、自分のうかつさに腹が立ちました。

まず、冒頭に
「この映画のラストは誰にも言わないで下さい」
とテロップが流れカチンと来ました。
おまえは『シックスセンス』かと。

そして学びました。
人間は怒りを通り越すと、ただただ呆然とするしかないという事を・・・

そして、今回借りたDVDには冒頭と最後に
水野晴郎のコメントが付いているのですが、
映画を観終わり呆然としているにも拘らず、満面の笑みで、
「以前、この映画を観た方から、
 『この映画のラストのほうが凄くて、後からシックスセンスを見たけど
 ちっとも驚かなかった。』と言われました。」
と自慢している彼に皮肉すら素直に受け止めることが出来る
『純粋さ』を教えられました。

せめて、このラストを明かすぐらいしないと、
私の心がダークサイドに支配されてしまいそうなので、
書かせてもらいます。

10人しかいない車内で交換殺人を行うと言う、全く無意味な展開に
かたせ梨乃らの熱のこもった演技の中で完全に浮きまくっている
名優マイク水野。

退屈な話がダラダラと続き、犯人が判るものの、
「私は見なかったことにする」と言い放つ山下大将。
さらに驚きを隠せない観客をほっぽいて、突如始まる山下大将のメッセージ。
「戦争はこんな悲劇も生み出すのだ。だから絶対に戦争なんてしちゃいかん!!」

あっけに取られながらもエンドロールが流れたことに安堵するのもつかの間、
真の伝説はここから始まります。

エンドロールが終わった途端、
「カット!!」の掛け声とともにセットから出てくる役者達。
そして最後に現われたかたせ梨乃が突如倒れる。

皆がざわめく中、我らがマイク水野が見事な推理を披露し、
車掌役の男が犯人だと見抜く。
車掌役の男はあっさり認め、
自分の祖父が戦時中に憲兵に追い詰められて死に、
かたせ梨乃がその憲兵の孫だったと説明し、毒を飲んで自殺する。

外国人キャストたちが去った後、再び現われるかたせ梨乃と車掌役の男。
実は、先ほどの事件も演技で、外国人キャストたちに、
日本人は未だに戦争の傷を背負っていると伝えたかったと言う。

・・・

・・・


・・・

かの迷作『スナッフ』を彷彿とさせながらも、
それを上回るダブルどんでん返しを実際に映像化してしまうとは・・・
例えそれが、誰もが考え付いても馬鹿馬鹿しすぎて実現しなかった事だったとしても、
まさにコロンブスの卵と言っていいでしょう。

だからと言って、誉められないんですけどね。

ああ、なんかむなしくなってきた。
早く、『ガキの使い』始まらないかなぁ・・・


自虐的な方で、時間を無駄にしたい方にオススメします。
by impreza_silver | 2007-12-31 16:25 | 映画(サ行)